みなさん
当農園の新米はお手元に届いているでしょうか。
北は北海道、南は沖縄。海外はヨーロッパまで、
本当にいつもいつも皆様に支えられて、僕らはなんとかやっていくことができています。
ありがとうございます。
脱穀が終盤に差し掛かってきましたが、
今年はまだ玉ねぎの植え付けも、安納芋の芋掘りもできていない異常事態でして、
先日籾摺り色選した調整機械の掃除とメンテも終わらずで・・
やっとこ稲刈り機械であるバインダーを洗浄することができただけです。。。とほほぉ…。
洗った後乾かして、各所をグリスアップしたら納屋にしまうという段取りです。
この、うちで大活躍するバインダーという機械。
実はめっちゃくちゃ優れ物でして、これがなければ少人数での大面積の天日干しは絶対に実現しません。もう断言します。
そもそも稲の天日干しとは、
①鎌等の刃物で稲を株ごと刈り取る→②刈り取った株を何株か束ねる→③縛って一つにする
という過程を経た「稲束状態」のものを大量に作り、手で竿に干していく。というものです。
これを全部手作業で行うとなると、刈るまでは簡単なのですが、束ねて縛るという作業が本当に大変!
少しの自給用や体験や遊びでやる分にはこれでもやれるのですが、一人で大面積を、この秋の限られた時期にこなしていくにはあまりにも非現実的。。。
なので、当農園では、この「刈る・束ねる・縛る」を一瞬で、しかも大量にこなせる『バインダー』を使っているんです。
ラインナップは「湿田用二乗二輪」と「超湿田用一条一輪」
当農園の田んぼは本当にいろんなタイプの現場が存在していて、いつも現場では二台体制で各田んぼのその時々の状況に合わせてどちらかを当て、併用するやり方をとっています。
※細く言うと、枕含む外周4〜8条は一条一輪で。それで枕に旋回足場を作れたら直線を二条二輪で。あと特殊な斜め刈りは二乗二輪で。と言う感じです。あと問題は未結束ね→これは完全にメンテや掃除の不備が原因です。とある箇所の掃除で症状のほとんどは解消しますが、あとは結束紐のテンションを左右するスプリングの強度設定やネジの締め具合の微調整によるもの。湿田状態(田んぼの稲の株元の水分量)と結束紐の種類の適性があげられますね。これらが上手く噛み合って初めて未結束なし稲刈りが実現します。詳しく知りたい方は育農コースでね。
そうそう。前にも一度書いたことがあると思うけど、新しく稲作や稲の天日干しにチャレンジしようと思われている方でバインダーを検討されている方。絶対「超湿田用一条一輪」がオススメです。
理由は、これが最も汎用的なバインダーだからです。
一台あると、例えどんな過酷な状況の田んぼでも刈り取りが可能で、極端なことを言うと、乾いている田んぼは勿論ですが、どうやっても乾かない、一年中乾かないようなドロ沼みたいな田んぼでも、刈り取りを進めることができるからです。
タイヤはあえて空気圧を低く保ち、ペタンコに近い状態にして使用します。
こうすることで地面への圧力が分散され超ハイグリップが生まれ、しかも圧力が一点にかかりにくくなるので泥に沈まなくなります。例えるとまるでクローラー!!
クロカン四駆でもグリップが欲しい時タイヤの空気圧を低くしたり、マウンテンバイクのヒルクライムでも岩等にグリップさせたい時に同じことをしますよね。
しかもこのタイプの湿田仕様のものは株の上をタイヤが走る構造になっているので、更にハイグリップ!ほぼスタックすることなく刈り取りを進めることが可能です。
そして当農園のバインダー。
二条二輪は九州→岡山を経て、一条一輪は秋田の棚田地帯から、はるばるこの兵庫明石市の当農園へ嫁いできてくれた、可愛い子達♪
今や「大切な仲間」を通り越して、もはや『家族』です。
洗浄後、しっかりと乾燥させ各所グリスアップし、来年に向けてこの冬の間に更に細かなメンテナンスをして仕上げる予定です。
バインダー達。今年も本当にお疲れ様でした!!
また来年も一緒に頑張ろう!本当にありがとう!!
農園主