いつもの田んぼ仕事のゴールデンウィーク。
小学校に入学したての三男を連れ、田んぼ仕事の色々に子守りついでに連れてまわる。
家にいても兄弟喧嘩にゲームにお菓子、、これではせっかくの晴れ空がもったいない。
田まわりへ行くと、虫をとったり、カエルをつかまえたり、蛇とにらめっこしたり、時に泥に足をとられて運動靴をよごしても、その何もかもが子供とパパにとっては楽しい時間。
田んぼに水が入るのを待つあいだ、公園でめいっぱい遊ばせてエネルギーを発散させる。
まだまだ遊び足りないと、名残惜しさを公園に置いて
軽トラの待つ駐車場までの並木道。
ふと、あることが頭をよぎった。
父親と最後に一緒にご飯を食べたのはいつだったのだろう…家族みんなで最後に仲良く食卓を囲んだのはいつだったのだろう。
母親の手料理を最後に食べたのはいつだったのだろう。
長男を最後に抱っこしたのはいつだったのだろう。
あの人と最後に言葉を交わしたのはいつだったのだろう…
***
最後のときは突然訪れる。
実はあの時、あの時が最後だった・・そんな瞬間は誰にでも皆、平等に訪れる。
「パパが大好き!」
そういっていつまでも自分の手を握る柔らかい手。
「パパなんで泣いてるの?」
何でもないよ。今日は楽しかったね。
帰ったらみんなで一緒に美味しいご飯、食べようね。
農園主